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昨日は何したかな?

台湾映画

台北の初日、西門町で購入した台湾映画の話

「父後七日」(日本では父の初七日)
台湾の葬式の様子を題材とした映画だ。

父役は非情城市の最後迄生き残った阿嘉(アカ)
葬式を取り仕切る父の同級生役は海角七號のオートバイ屋の老闆

海角七號は台南の更に南の恒春が舞台だが、
この「父後七日」は彰化の田舎の田中付近が舞台

台湾の葬式を題材とした話題の映画だ。伊丹十三の「お葬式」の台湾版か。
日本での上映は既に終了したが、どうしてももう一度見たくて購入した。
台詞はほとんど台湾語でチンプンカンプン聽不懂だが、字幕は北京語なので、何とか分る場面もあるし、分らなくても楽しめる。





病院に父を迎えに家族が行く場面から映画は始まる。
父は病院で亡くなっているのだが、
「これから、家に帰るよ」と亡くなった父に皆で話しかける。
病院から家までは、救急車で帰る。
その間、家に到着するまで、人口呼吸機を作動させる。形ばかりなのだが、あくまでも、病院では亡くなってはいないということのようである。

生前の父の思い出の会話。
「台湾の救急車の音は2種類あるんだ。」
「病院に行く時は、用醫、用醫。(ウーイーウーイー)」
「病院から出て行く時は、無醫、無醫。(ボーイーボーイー)」
という笑い話の場面が流れる。

葬式の日取りが決められる。出棺に良い日は7日後と決まる

辛永清さんの「安閑園の食卓」に息子さんを教育する場面がある。
台湾ではおじさんでも何種類もあるがこれを正確に覚えさせる。
台湾社会でとても重要なのだ。
この映画でも、台湾での血縁が熱く語られる場面が出てくる。
我々には複雑すぎて理解できないが、台湾の中でも面白おかしく語られ、台湾の人たちにとっても複雑なものらしい。


出棺までは、残された兄弟により、棺桶の前での様々な儀式が繰り広げられる。
お通夜の時にはお札を燃やし続けなければならない
決まった時間には棺桶の前で哭かなければならない
、、、、


兄弟は様々な儀式に振り回され、悲しみを感じる暇もない。
しかし、哥哥(兄)はこれ迄焼いた札の排を片付ける時に、
妹妹の阿梅は葬式が終わって4ヶ月後の空港待合室で、
それぞれ本当の意味で「哭く」
by moripapa_55 | 2012-06-04 23:34 | 台湾記